来談者中心療法

臨床心理学編

(第2回)講義資料

 

来談者中心療法

 

1.カール・ロジャース(1902-1987)・・来談者中心療法の創始者・・

20世紀にもっとも影響を与えた心理療法家の第一位に選出。

(特徴)寄り添う・成長を見守る・・パーソン・センター・ド・ケア(ボケても心は生きている)

                  cf.脳科学

人間一人ひとりには、たとえ目に見えなくても、その人の成熟に向かって絶えず前進する力と傾向性が必ず存在する。この傾向性は、それが適切な心理的風土を与えられたとき、潜在可能性から現実性へと足を踏み出す。 (ロジャースのことば)

・・クライエント(相談者)の考え、行動を是認することでもなく、否定することでもなく、相手をあるがままに受け入れ、その存在のかけらさえ考えられない「成熟に向かって前進する力と傾向性」を信頼するとき、それまで、「ポテンシャル」(潜在可能性)だったものがリアル(現実性)になることを指す。

 

2.来談者中心療法

ロジャースの信奉者・・「ロジャリアン」

聴き方を二種類・・消極的傾聴(passive listening)と積極的傾聴(active listening)

a.消極的傾聴(パッシヴ・リスニング)

じっと冷静に耳を傾て、寄り添いながら本人の成長を見守る聴き方である。これによって、ラポール(信頼関係)を構築することができる。本人が話しながら、気づきを得るという効果がある。  cf.あいづち・オウム返し・質問

b.積極的傾聴(アクティブ・リスニング)

飲み屋のママのように「例外の質問」をしていき、気づかせる方法である。「ジョハリの窓」のように、「自分は気づいていなくても他人が気づいている盲点」に気づかせるような質問をするという方法である。これは、悪質な宗教団体などから足を洗う時に用いる「脱出カウンセリング」などのときにも有効とされている。  cf.映像・モデリング

 

3.精神医学

脳の分泌をよくする成分(セロトニンドーパミン、ノンアドレナリンなど)

来談者中心療法・動機付け面接・認知行動療法・マインドフルネス