性格
性格について
「性格は変わるか」については、さまざまな意見があります。先天的な部分と後天的な部分とがあることはいうまでもないでしょう。行動主義者は、死刑廃止の立場をとっています。つまり、どんなに歪んだ強化歴を持つ人でも、新しく望ましい、そして強力な環境の中に置かれれば悪い行動パターンを改めていけると、行動主義者は考えているようです。ユングは、人との関係性によって変わるペルソナということを述べました。そう考えると、性格は固定したものではないということになります。ウォルター・ミッチェルは性格については、「性格はその場の背景によって決まる」とも述べていますし、「性格は変えられないが行動は変えられる」ともいわれています。マルコム・グラッドウェルは、「性格とはむしろ、習慣や志向性や関心の束のようなものであり、それぞれゆるやかに結ばれ、時と場合と背景しだいに変わるものなのだ」と述べています。
心理学者の佐藤達哉氏は、性格についての研究で有名ですが、性格ができる要素を次のように三つに分類しています。
○生まれつき
気質や素質
○強化歴
環境(家庭環境・学校や職場の環境・友人や先生との関係)への適応
○現在
現在の家族関係・対人関係・学校・職場への適応
教育の三要素というものがありますが、それは「家庭教育」「学校教育」「社会教育」で教育の力も大きいと解釈できます。国分康隆氏は、「モデリング」の重要性についても指摘しています。つまり、どのような上司・先生と出逢い、尊敬したかということの重要性です。やはり、多少は師匠に似るという面もありますので、重要だと思います。