古文の学習参考書ー村上本二郎・石井秀夫ー
村上本二郎 石井秀夫 土屋博映 富井健二
高等学校と大学とをつなぐ予備校の現場でよく使用されたものとして、村上本二郎『古典文解釈の公式』(学研)や石井秀夫『古文の核心』(学研)の著作があげられる。東京教育大学(現筑波大学)の流れのものである。この系譜は佐伯梅友、小西甚一という碩学の影響下の薫陶を受けたものであるということである。わかりやすく示したのが土屋博映『土屋の古文単語二二二』『土屋の古文公式二二二』『土屋の古文常識二二二』(代々木ライブラリー)のシリーズである。
長所としては、文法と読解のバランスを重視したものといえる。さらには、ルール化することで、視覚的に捉えやすくしたという側面がある。
短所としては、ルールの細分化を行い過ぎたため、普通に読むことが軽視されがちになるという欠点がある。