日本語研究史の要点
日本語学史
a.日本語学史・・日本語研究の歴史
cf.雑誌『日本語学』2016年4月特大号-「特集 人物でたどる日本語学史」-
ホフマン・ヘボン・西周・前島密・大槻文彦・物集高見・森鷗外・二葉亭四迷・夏目漱石・
上田万年・山田孝雄・柳田国男・橋本進吉・松下大三郎・時枝誠記
b.日本語研究史-人物中心-
ロドリゲス(1561?-1633)・・『日本大文典』『日本小文典』
宣教師、日本語の話し方の文法研究。
チェンバレン(1850-1935)・・『日本語口語入門』
帝国大学で博言学を講じた。
医者、宣教師、ヘボン式ローマ字、聖書の日本語訳。
上田万年(1867-1937)・・『国語のため』
「P音考」、国語調査委員会主事(標準語・仮名遣い・文体の検討)。
近代的辞書の作成、明治初期の洋式文典と江戸時代の国学者の文法との和洋折衷の文法。
山田孝雄(1873-1958)・・『日本文法論』『日本文法学概論』
最後の国学者、副詞の三分類(情態・程度・陳述)、文の成立論。
松下大三郎(1878-1935)・・『改撰標準日本文法』『日本俗語文典』
独自の用語を使用した文法、中国人留学生への日本語教育、話し言葉の文法。
橋本進吉(1882-1945)・・『国語法要説』『国文法体系論』
外形・形式重視の文節文法を提唱。
時枝誠記(1900-1967)・・『国語学原論』『日本文法口語篇』
詞(客観的概念)と辞(主観的表現)の重層的組み合わせによる、言語過程説を提唱。
佐久間鼎(1888-1970)・・『現代日本語の表現と語法』『日本語の特質』
ゲシュタルト心理学、コソアドの研究、アクセント論。
三上章(1903-1971)・・『現代語法序説』『象は鼻が長い』
主語を認めず、主語廃止論を主張。