秋田県の方言

○秋田 粘り強い・仲間意識強い・人付き合いがよい・陽気で明るい・研究意欲が盛ん・ 完成させることを「でかした」という。 北部方言・中部方言・南部方言に分かれる。「イ」と「エ」、「シ」と「ス」、「チ」と「ツ」、「ジ」と「ズ」の区別がない。 おんじ…

リベラルアーツ

1.リベラルアーツ(教養)・・教養の歴史と教養学部・・ 現在では、教養学部(リベラルアーツ学部)は、2000年前後の改革で、東京大学・埼玉大学・秋田国際教養大学・放送大学くらいにしか設置されておらず、たいていの大学では、大学1・2年生の科目で総合科…

熊崎式姓名判断の源流

2021年12月5日(日) (第31回)人体科学会・口頭発表資料 於zoom開催 熊崎式姓名判断の源流 ―その批判的考察と言霊- 國學院大学兼任講師 大東文化大学非常勤講師 岡田 誠 【要旨】 現在、日本で主流を成している姓名判断の一つに、画数を基準とするものが…

面白かった俳句の本

外山滋比古『省略の文学』 桑原武夫『第二芸術論』 浅野信『切れ字の研究』

大学入試・国語の学習法(9月ー12月)

国語の学習法(9月-12月) 0.前提 過去問・模試・授業で扱った事柄を中心に、出題傾向に合わせて計画を立てることが大切です。あくまでも、参考書・問題集は弱点補強です。注意点としては、「文学史が出題されているか」、「文法問題の難易度は高いか」、「…

ハーロウの猿実験

ハーロウの代理母の猿実験 -布製代理母と針金製代理母の比較実験- アメリカの心理学者ハリー・ハーロウによる実験で、発達心理学の分野では良く知られた実験を紹介します。このハーロウの実験は、社会的に衝撃を与え、動物擁護運動を生み出すきっかけにも…

文節の記述

「文節」の記述の特徴 岡田 誠 序 本稿では、『日本語学研究事典』(明治書院)、『日本語大事典』(朝倉書店)、『日本語学大辞典』(東京堂出版)の3冊の日本語学の専門辞典に見られる「文節」の記述の特徴を示してみる。 1.『日本語学研究事典』(明治…

藤原定家と日本語学

藤原定家 1.藤原定家(1162-1241) 藤原定家は、「ふじわらのさだいえ」が正式名称ですが、歌学や書道の世界では尊敬するときには音読みする習慣があるので、「ふじわらのていか」と呼ぶことが多く行われてきました。また、「姓+の+名」にする所属の「の…

藤原定家と日本語学

藤原定家 1.藤原定家(1162-1241) 藤原定家は、「ふじわらのさだいえ」が正式名称ですが、歌学や書道の世界では尊敬するときには音読みする習慣があるので、「ふじわらのていか」と呼ぶことが多く行われてきました。また、「姓+の+名」にする所属の「の…

文学作品と日本語学(1)

文学作品と日本語学(1) 1.文学史の整理-上代から中世 上代文学 古事記・・稗田阿礼誦習。太安万侶の筆録。 日本書紀・・舎人親王。 万葉集・・大伴家持撰。「ますらをぶり」 物語文学(平安時代) 【伝奇物語】 竹取物語・・「物語の出で来はじめの祖」(…

流行・攻撃性

流行について (流行のイノベーター理論) ○異端期 イノベーター・・好奇心旺盛で革新的な消費者が、新商品をいち早く購入する。市場の2.5%。 ○流行期 オピニオンリーダー・・個性的であることを好む人たちがイノベーターを追う。市場の13.5%。 アーリーマ…

小西甚一の漢文私観

小西甚一の漢文についての学習参考書はないが、小西甚一(1966)には、漢文好きであったが、能勢朝次の意向で国文科に回されたことや、江戸時代後期の訓読が、徂徠学派の影響及び漢学者のギルド化によるとして以下のように批判している。 漢文教育が株屋仲間…

シュプランガーの価値類型

シュプランガーの価値類型による分類 人は常に周囲の環境社会と関係をもちながら生活しているが、その社会生活上の諸活動や文化の諸領域への関心や価値志向のあり方を見ると、そこには人によって様々な相違が見られる。シュプランガー(Spranger, E. 1914)…

ユングの類型論

ユングの類型論 ユングは、大きく人間の性格を内向型と外向型に分類し(フロイトと兄弟子のアドラーが対立しているのは関心の向きではないかと推測したのがスタートとされる)、さらに誰でも心には4つの機能があるとし、その4つの機能類型の中で一番、発達し…

『更級日記』の夢の記述

『更級日記』の夢の記述 『源氏物語』耽読 はしるはしる、わづかに見つつ、心も得ず心もとなく思ふ源氏を、一の巻よりして、人もまじらず几帳(きちやう)の内(うち)にうち臥して、引き出(い)でつつ見る心地、后(きさき)の位も何にかはせむ。昼は日ぐらし、夜…

クレッチマーの分類

クレッチマーの体格と病気との関係-気質の視点- クレッチマー(1888-1964、ドイツの精神医学者、体格と性格との関係を研究)は、臨床経験から、 体格のタイプにより特定の病気の確立の高いことを述べており、人相学にも大きな影響を与えています。そのク…

性格

性格について 「性格は変わるか」については、さまざまな意見があります。先天的な部分と後天的な部分とがあることはいうまでもないでしょう。行動主義者は、死刑廃止の立場をとっています。つまり、どんなに歪んだ強化歴を持つ人でも、新しく望ましい、そし…

同格「の」の教え方

古典における同格「の」をどのように教えるか 岡田 誠 論者は、二十年以上、高等学校と大手予備校で、古典及び古典文法の授業を担当してきた。その際に、生徒を指名したり、練習問題の演習を行ったりすると、主格の「の」と同格の「の」の箇所で躓いてしまい…

漢文の学習参考書 中野清 宮下典男

中野清 斎京宣行 飯塚敏夫 中国語と漢文訓読という視点で捉えている著作をなしたのは、中野清、斎京宣行、飯塚敏夫の参考書である。そのため、国文法への記述にも多くを割いている。 長所としては、訓読と古典文法とを関連付けながら行った点にある。これに…

漢文の学習参考書ー小倉勇三・多久弘一・田中雄二

小倉勇三 多久弘一 田中雄二 小倉勇三『漢文ミニマム攻略法』、多久弘一『多久の漢文公式』『多久』の漢文講義の実況中継は、昔ながらの漢文句形を中心にした教科書的なものである。長所と短所というものはなく、特に特徴はないが、漢文の余話が取り入れられ…

アメリカの教育の流れ

(19)教育思想史(4単位) 進歩主義教育とアメリカの教育観・人間形成観の変遷 1.啓蒙主義期の教育思想 1.1フランクリンの教育思想 18世紀から19世紀前半の教育思想は、啓蒙主義期の教育思想の時期とされる。アメリカの教育思想を扱う上で、アメリカ人のシ…

漢文の学習参考書ー前野直彬・藤堂明保・加地伸行ー

前野直彬 藤堂明保 小林信明 加地伸行 前野直彬『漢文入門』『精講 漢文』、藤堂明保『チャート式 漢文』、小林信明『漢文研究法』、加地伸行『関文法基礎』といった学習参考書の時代は、ハードカバーの時代であり、旧制高校の受験の路線である。漢文の根本…

古文の学習参考書ー村上本二郎・石井秀夫ー

村上本二郎 石井秀夫 土屋博映 富井健二 高等学校と大学とをつなぐ予備校の現場でよく使用されたものとして、村上本二郎『古典文解釈の公式』(学研)や石井秀夫『古文の核心』(学研)の著作があげられる。東京教育大学(現筑波大学)の流れのものである。…

小論文の学習参考書

吉岡友治の著作は、大学入試のみならず、法科大学院入試、公務員試験、社会人向けにも発信しているもので、非常に汎用性が高いシカゴスタイルを取っている。シカゴスタイルの特徴は、論証に力を入れるという特徴がある。 長所としては、論証型を重視するので…

現代文の学習参考書-堀木博礼・田村秀行-

堀木博礼 田村秀行 酒井敏行 霜栄 船口明 この四人は、基本方針は同じである。つまり、内容を論理的に読解し、開放へのアプローチを明確に示すということである。堀木博礼と霜栄は内容読解重視、田村秀行と酒井敏行は設問アプローチ重視と言える。船口明は、…

現代文の学習参考書-高田瑞穂・石原千秋-

高田瑞穂 石原千秋 『新釈現代文』(新塔社・ちくま学芸文庫)という、現代文の学習参考書の大ベストセラーを書いたのは、高田瑞穂である。専門は、近代文学でした。国文学科と哲学科の両方を卒業した人物で、成城大学の教授でした。教養を中心とした内容で…

国語の学習参考書の種類

国語の学習参考書の種類・選び方・活かし方 国語の学習参考書は、ハードカバーからソフトカバーに変化した。また、著者も教養主義・旧制高校向けであり、大学教員が主な執筆者であったハードカバーの時代が変化していった。その契機になったのは、実況中継版…

テニスン『国王牧歌』

テニスン『国王牧歌』 本稿では、Alfled Tennyson ,Idylls of the King (2016)Createspace Independent Pubをテキストにして、ヴィクトリア王朝での意義について述べる。テニスン(1809-1892)の活躍した時代は、ヴィクトリア朝の時代とほぼ重なる。テニ…

カンタベリー物語

カンタベリー物語 序 本稿では『カンタベリー物語』の「学僧の話」と「商人の話」の女性描写を取り上げ、比較検討する(注1)。『カンタベリー物語』は、チョーサーの生涯では最後の15年の円熟期に書かれたものである(注1)。ここで見られる女性描写は対照…

学力を考える

1.学力とは何か 「学力とは何か」について考える。一般的には、学力とは、多くの知識を得ることだという、日本型学校知識の認識がある(注1)。また、学力は、学校知識とほぼ同義で使用されることもある。 学校の知識秩序の特性としては、主に三つあげること…